架空請求詐欺の手口

~架空請求詐欺について~


今回は、架空請求詐欺についてお伝えしたいと思います。
架空請求詐欺とは、身に覚えのない商品やサービスの代金を請求し、金品を騙し取ることをいい、
振り込め詐欺の一種といえます。


架空請求詐欺自体は、以前からも被害件数は多く、所謂「ワンクリック詐欺」も
この架空請求詐欺に当たります。
ただし、近年はその手口も多様化し、巧妙となっていますので
現在報告の多い手口に関してご紹介していきたいと思います。

① WEBサイトのアクセスを利用した架空請求


ワンクリック詐欺やツークリック詐欺と言われ、割と歴史の長い手口です。
アダルトサイトにアクセスしたり、サイト内のリンクを踏むと突然請求画面に促されます。
また、最近ではスマホの普及を狙ってか、ゲームアプリをインストールしたときに
架空請求の被害に遭うこともあるそうです。
一方的に会員登録に同意したことにされ、登録費用、利用料、退会料などの項目で
金銭の支払いを要求してきます。
請求画面には、請求金額・支払期限・端末情報・登録完了
(自分が同意したかのような文言)が記載されていて、
中には、ワンクリックウェアという悪意あるソフトウェアに感染させられるケースも存在します。
ログインに必要な情報を抜き取り不正利用・PCを動かなくさせ回復の為と称して
金銭を要求するなどさまざまな種類があります。

②メールによる架空請求


メールの送信によって架空請求を行ってくる手口です。
送り主はサイト運営会社と公的な文書を装った2パターンがあり、
前者に関してはWEBサイト架空請求と大きな違いはありません。
公的な文書を装っているケースは、消費者に対して訴訟・支払を天秤にかける方法がとられていて、
訴訟を起こすという脅しをかけつつ、期日までに金銭を支払えば
訴えを取り下げるなどという文言が書かれています。
また、メールに記載されているURLをクリックすることで
ワンクリック詐欺サイトにアクセスしてしまう事もあるので注意が必要です。

③はがきによる架空請求


差出人が公的機関を装ったはがきでの手口です。
「法務局 日本民事訴訟センター」「国民訴訟通達センター」「民間訴訟告知センター」など、
実際にありそうな機関の名称・連絡先が書かれています。
消費者に脅しをかけるような訴訟に関する文言のはがきが、実際に手元に届くので
メールよりも、不安を抱きやすく、騙されやすい傾向にあります。
ただし、こういった機関は存在しない為、一度冷静になり対処する事が大切です。

④コンビニ払い・プリペイドカード払いによる架空請求


以前までは銀行振込による支払を要求されるケースが主流でしたが
現在は銀行側での注意喚起が行われている為
コンビニ払い・プリペイドカード払いによるケースが増加しています。
架空請求業者にとってはカード番号をメールなどで連絡させるだけで
簡単に電子マネーを受け取れるため、身元を隠蔽しやすいメリットがあります。
一般的な商取引において、カード番号だけを連絡させることはないので注意しましょう。


いかがでしたでしょうか?
架空請求詐欺に関しては、手口は多様化していますが
本質としては、今も昔も「相手の不安を煽り、そこに付け込んで金品を騙し取る」
という部分にあります。
架空の契約が発端となるので、身に覚えのないものに関しては、
毅然とした態度で対応することが重要となります。
下記では、架空請求詐欺に遭った場合の対処法をご紹介します。

●架空請求の対処法


・無視する(WEB・メール・はがき)
架空請求は消費者側が連絡をしない限り進行しない詐欺のため、無視をすることが大切です。
※裁判所からの督促状・少額訴訟の呼出状が送られてきた場合は無視をしてはいけません
ワンクリック詐欺の請求の場合は契約が成立していない場合がほとんどです。
万が一、申込が承諾されていた場合でも無効主張が可能な場合が多く、契約は成立しないので安心しましょう。


・連絡をしない
請求画面・請求書には詐欺業者の連絡先が記載されていることがありますが、連絡をしてしまうと電話番号・メールアドレス・住所など正確な個人情報が相手に伝わってしまうため、絶対にするのはやめましょう。
裁判所のWEBサイトで公表されている連絡先一覧を確認したり、国民センター・消費者センターでの確認をおススメします。


・メールに添付されているファイルは開かず削除する
覚えのない送り主からのメールが送られてきた場合、開かずに削除しましょう。
添付ファイルを開いてしまうことでウイルス感染・詐欺被害に繋がってしまいます。


・だれかに相談する
基本的にはどの詐欺においても無視うぃすることが一番の対処法です。
それでもどうしても不安な場合は誰かに相談しましょう。
家族・友人・同僚・上司、1人で悩まず話をすることで冷静になるのが大切です。

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<相談先>
・日本司法支援センター 法テラス
    https://www.houterasu.or.jp/

・国民生活センター
    http://www.kokusen.go.jp/ncac_index.html

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